今回は、世界的にも優れたコーチの一人と称され、その言葉の一つひとつが多くの人たちの心を動かすことで有名な作家のダイナーさんへのインタビュー。
果たしてダイナーさんが歩んできた道のり、成功の秘訣とはいったいどんなものだったのでしょうか?
ダイナーさんが作家として成功できたターニングポイントは?
今では僕も最高のコーチの一人と呼ばれたり、色々な場所へ招かれて講演するようになったけど、始めはもちろん普通の人間でした。
いや、むしろ普通の経営者やサラリーマンよりも収入は少なく、生活に困っていた時期さえありました。
本当にお金がなくて、よくスーパーのお弁当が安くなる夜8時半に行って、半額になったお弁当を選んで食べていましたし(笑)。
服も旅行も、車なんかも、贅沢したり楽しんだりができなかった時期はありました。
でもこうして多くの人たちに求められる人間になれたのには、いくつかの要素があると思うけど、その中でも特に自分にとってターニングポイントになったと思うのは、僕が『あること』を始めた時です。
そのある事とは?
それは、『自分と向き合う』ということ。
または「自分と会話をする」とか「自分を感じる」というほうが分かりやすいかもしれない。
これは簡単なようでとても難しいことなんです。
現代は特に世間や周りの人たちの考え、常識、ルールみたいなもので頭がいっぱいになっているから。
それこそビジネスで成功するための方法や売上を作る方法などは、有名な成功者とかが教えていて、それが正解であって、それをしないとダメみたいに思い込んでいるところがある。
だから成功したいと思えば思うほど、お金をかけてその方法を学んで、頑張って利益を出そうとする。
僕もそんな毎日を過ごしていました。
でも実際、上手くはいきませんでした。
頑張って学んで、その直後はモチベーション高く動くけど、そのうち続けていくストレスが積み重なって休みが必要になる。
そしてまたモチベーションを上げて走り始めるけど、上手くはいかない。
そんな日々の繰り返し。
でもある時、ふつうに素直に『自分が本当に感じていること』をそのまま感じてみたんです。
不思議でしょ?この表現(笑)
「感じていることをそのまま感じる」
それで出てきたのは、
『楽しくない』
『ワクワクしない』
『このやり方本当に合ってるの?』でした。
人って普段、自分が感じていることをあまり重要視していないんだと思います。
その時までの僕も、自分の気持ちや感覚は重要視しないで、どちらかというと『ビジネスのルール』みたいな、集客とか収入を上げるための具体的なノウハウや考え方に自分を合わせようとして頑張っていました。
でもこの瞬間、素直に感じていたことは、『やりたくない』という思いだったんです(笑)。
自分で疑っているなんて、それでは良いエネルギーは出ませんね(笑)。
だから僕はいったん全てをストップしました。
そしてやりたくないことに囲まれた日常をやめてみたんです。
日々リラックスして、好きな事だけやって、ストレスを与えることはしない。
自分を最強に甘やかす感じで。
すると、そうやって生活しているうちに、今まで僕のエネルギーを奪っていたかもしれない一つの「考え方」を持っていたことに気付きました。
それは、『まず事業で成功してからやりたいことをやろう』という考え方。
僕の本当にしたい事の一つは、本を書いて伝える仕事でした。
でも何故か僕は、その夢はビジネスでの成功の後にあるものだと考えていて、だから必死にまずはビジネスで成功しないとって頑張っていたんです。
だからビジネスでの成功は『本当の夢までの通過点』であって、本当に達成したいものではなかったんですね。
本音を言ったら、頑張ってやるビジネスは『やりたくない事』でした。
それが僕のエネルギーを奪っていた。
だって目の前にあるのは、やりたくない仕事なんだから。
またその時期にやっていたイメージトレーニングでは、本を書いて講演会に呼ばれている自分をイメージしていて、でも現実での課題はやりたくもない集客のこと。
そこに大きな矛盾を感じていたんです。
だって考えてみれば、
若い小説家になりたい人は集客なんて頑張りません。
より面白い小説を書くことを考えます。
音楽家になりたい人は、プレゼンの勉強はしません。
楽器を弾く技術を磨きます。
ここに共通するのは、自分の望む理想に向かって一直線に歩んでいるってこと。
それを自分に許可しようと決めました。
それからは全てがスムーズでした。
そして不思議と、今までの仕事にも注文が入ったりするようになってくるんです。
僕が変えたのは、
集客や営業で外からこちら側に引っ張ろうとしていたエネルギーを止めて、自分から楽しんでいるエネルギーを外に出すようにしたこと。
そこでフォーカスするのは自分自身なんです。
自分自身が楽しめてワクワクすることを追求していくと、そのぶん周りにもそれが伝わる。
ということなのかな。
だから形としての集客などは一切やめました。
ただ楽しいことを発信しているだけ。
すると、1羽の蝶が「ここに美味しいお花の蜜があるよ~」って言っていたら、他の蝶たちが「いいなぁ~」って集まってくるみたいな感じに、自然な流れで集まるようになる。
また自分のエネルギーをまず一番やりたいことに注ぐことで、レベルも高まるし、実際に夢に近づく感覚が得られるから、そっちの現実感が増してくるんですね。
正直、この世の中ではどの分野にもそれが得意な人がたくさんいるし、甘くはない世界だから、なおさら『本当にやりたい事』に集中することが重要だと思う。
それに人生の時間には限りがあるから、元気にいられる時間をどこにぶつけて勝負するのかが、結果を大きく左右するよね。
せっかく何年も野球を研究しても、45歳になってプロに挑戦では遅いし。
ビジネスの成功者になってから絵を描こうとした時には、自分とまったく同じセンスを持った画家がブレイクした後だったりして。
身体を悪くすることだってある。
自分を並程度の凡人にしている本当の原因は、『自分が自分の夢に許可を出していないこと』なんじゃないかな。