「お前は頭が悪いんだから、スポーツで頑張らないと!」
よく先生や親から、そんなふうに言われている子を見かけます。
または、子どもが自分で「僕は頭が悪いから…」なんて言っているのもよく聞きます。
僕はそういうことを言う子どもに対しては、はっきりとこう言い切ります。
『君の頭はまったく悪くないよ。
ただちゃんとやってないだけ。やり方が合っていないだけ。
むしろ頭は良いんじゃないかな』
学校の成績が悪いと、その子の頭が悪いのだと判断してしまう人はまだまだ多いとは思います。
でも正直その考え方は時代遅れと言ったほうが良い。
なぜなら、
人間にはそれぞれタイプがあり、好きな教科、覚えやすい学び方、学びやすい環境が個人によって変わってくるということが既に分かっているからです。
それに加えて、本人に学ぶ必要が出てくるなどの、『目的意識』でも吸収力は大幅に変わってきます。
ほとんどの学校では、そういった個人の特性に合わせた学習やテストをする訳ではないので、学校の教え方に合った子とそうでない子には差が生まれます。
簡単に言えば、話を聞く、読むことが苦手な子の点数は低くなってしまいますね。
これを私は頭が悪いとは言いません。
しっかりとその子が理解できる方法で学べば、同じように理解するし、またはそれ以上のことができるかもしれません。
人の可能性は計り知れない。
漢字が読めなくて頭が悪いと言われている子が、10年後には世界を代表する宇宙の科学者になっているかもしれない。
会話ができなくて、おかしい子だと周りからバカにされている子が、20年後には1000万人の命を救う薬を開発するかもしれない。
中学校の成績で学年ビリだった子が、将来はオリンピック選手を数百人も育てるスクールの代表になるかもしれない。
すでに今までにも、子どもの頃にバカにされたような子どもたちが、大人になって驚くべき発明や作品を残していることは多くの人が知っています。
少なくとも、小学校、中学校、高校に通う時期に、その子の可能性にフタをしてしまうのは、本当にもったいないことです。
しかし、子どもに“育ってほしい”と思っているのに、実際には自信をなくすような言葉を投げかけている親御さんや先生はたくさんいると思います。
こんな話があります。
ある中学生の男の子。テストではいつも良くて30点。
自信もないし、先生からもいつも怒られてばかり。
勉強が嫌いで学校に行くのも辛い日々だった。
でもある日、その子の人生が変わる。
新しいクラスになって初めてのテスト。
勘で答えたところが当たり、いつものようにまったく期待していなかった点数が、今回は75点を取った。
すると、新しい担任の先生は、
「このテストで75点はすごいぞ!君ならもっとできるんじゃないか!?」
とたくさん褒めてくれたのだった。
こんなに褒めてくれる先生がいるのかと驚いたが、彼はとても嬉しかった。
それから彼は先生に褒めてもらいたくて、次のテストの準備をした。
すると見事、次のテストでは80点!
実は、授業以外で教科書を開いたのはこれが初めてだった。
それから彼は勉強の楽しさを知り、どんどんと成績を伸ばして学年トップに。
実はこんな話はよくあることです。
『ピグマリオン効果』
子どもが、先生や親が期待する通りの子に育っていく。
自信というのは結果や体験でできてくるものと思っていませんか?
実は、自信は『思い込み』なんです。
子どもに、“自分は頭がいい”、“自分は能力がある”と思い込んでもらえばいいんです。
ということは、ウソでもいいわけです。
みなさんそこまで真面目にならなくていいんです笑。
言葉には人を変えるチカラがあります。
それが事実がどうかは関係なく。
だから言葉は魔法、言霊だと言われるんですね。
でもでも、子どもたちに可能性があるというのは真実ですからね。
できることなら、そんなふうに子どもたちの可能性を伸ばす言葉をかけてあげたいですね。
そしてお互いにより気持ち良く、より楽しく。
そんな教育が最高だと思います。
子どもたちは未来の宝です(^-^)